コプレーナ線路の特性インピーダンスを解析したい
コプレーナ線路の伝送損失を解析したい
まず不整合損失と線路の伝送損失を区別してください. 線路の伝播定数γ=α+jβの実数部α(dB/m)は、1mの長さの線路のS21ではありません. αは必ずしも線路の特性インピーダンスと関係がありません. Zo=10Ωで損失の小さな線路もあれば、Zo=50Ωで損失の非常に大きな線路もあります. S21は線路の損失と不整合損失と、そして線路の長さに依存した多重反射の影響で周波数特性にリプルを持ちます.それゆえS21の周波数特性から線路自身の本質的な評価をすることは必ずしも良い方法ではありません.
純粋に線路の損失αを求めたいのであれば、特にコプレーナ線路の場合は 1portモデルで伝送線路を評価する方法 をお勧めします. その方法に必要なモデルは上記の "コプレーナ線路の特性インピーダンスを解析したい"と全く同じです.
もし、線路の損失ではなく特定の長さの線路のS21を知りたいだと確信を持てたら下記方法を使ってください.
コプレーナ線路のS21を解析したい
コプレーナ線路のS21を解析、(あるいは実験)する場合、次のガイドラインに従ってください.
- sonnetのモデルでも、実際の物でも、信号線両側のグランド導体は、少なくとも1/4波長ごとにブリッジで短絡する事.
- sonnetのモデルでは、グランド導体を少なくとも1/4波長ごとにbox壁と接続する事. 実際の物を筐体や金属板の近くに配置するする場合は、グランド導体を少なくとも1/4波長ごとに近傍の金属板や筐体に接続する事.
- sonnetのモデルでは、各ポートのcal.lengthを指定するほうが良い. この理由は De-embeddingを制御して解析効率を高めるに書いてあります.